DZW 血に染まれし者のバラード
2004年12月23日・J2K道場

 

おいおい・・・今時、新世界の汚れでも、もっとええとこ住んでんで!
J2K道場名物(?)ブルーシートで包まれたアバウトな控え室に乾杯
ちなみに右側の写真はスペシャルゲスト非道専用控え室である・・・
こない見えても普段の控え室とは一味も二味も違いまんねんでぇ!
何処が違うかと言うとやなぁ・・・ええっと・・・とにかく違いまんねん。

 

己の手で夢と名声を掴み取るべく動き出した吹本賢児の挑戦が今始まる!
開場前のインタビューには「何を聞いてくるねん。」と不貞腐れた表情ながら
「俺はJ2Kヘビー級の初代王者であり、FUCK!現チャンピオンだから・・・」
不本意なJ2K王座返上劇から半年・・・10日前にはFUCK!DQNベルトの
強奪騒動を起しては、ベルトに対しての異常なまでの執着心を見せている。
「FUCK!本部としては認定していないので”自称チャンピオン”ですね?」
「そうコールしてくれても別に構わないですよ・・・」吐き捨てるように語った。
渋い表情で本部席に陣取りながら吹本の挑戦を黙って見つめる泉州力・・・
非道戦という大一番を控えながらも、興行の段取りや進行等に振り回されて
イッパイ、イッパイ状態となっている吹本のお手並み拝見と言ったところか?

  

3年ぶりに行なわれた第3回DZW興行の記念すべきオープニングマッチは
川久保&安倍健組とKENT&菅沼の異色タッグが激突するタッグマッチや
11月7日開催のJ2K@城北大会で門尾と仲間割れをした菅沼だったが・・・
やはりこの日もKENTと仲間割れとなり因縁を引っ張るアングルとなった?



試合後に怒りを露にする菅沼・・・KENT&門尾との決着戦必至や。
スレッカラシ的にはサイコ・サーカスとの決着戦が見たいやろけどね
20/1 ○KENT/菅沼修(12:53 片エビ固め)安倍健冶/●川久保勝
  

続いての第2試合は提供試合・・・何処の団体の提供試合と聞かれても
返答に困るから?まあ、そこはオトナの判断ってやつで穏便に頼みます
えっ、この試合の感想?・・・俺に感想って聞かれても返答に困るから?
まあひとつ、そこもオトナの判断ってやつで穏便にね・・・俺に聞くなよ!
30/1 ブーやん(11:35 エビ固め)遊
  

CZWハードコア・マッチだか?ストリートファイト・マッチだか?知んないが
カブキ・キッド vs 藤原卓也の一戦はゴングと共に椅子で殴りあう大乱戦。
客席で揉み合った後、藤原をトイレに閉じ込めて一休みするカブキ・キッド
ドアを開けた瞬間に中から慌てて虎龍鬼が出て来たら前回のFUCK!
リンクしたアングルとなって、スレッカラシ的には大ウケしたんやろにね・・・

  

ここで前回のFUCK!では禁断の扉と化したシャッターが開かれる・・・
扉を開けた向こうにスレッカラシが居たら俺的には大ウケなんやけどね
自然石や駐車ポールなどなど・・・目に入る物を有効利用していくカブキ

  

対する藤原も段差を利用したムーンサルトや愛車を使って反撃開始
特にムーンサルトを見せた瞬間には観客が大きくどよめき返った・・・
いやぁ、これにはビデオを持った流石の俺も度肝を抜かれましたわ。
藤原にもう少しでも【アクの強さ】があれば鬼に金棒なんやけどね・・・

  

リングに戻っても十八番の空中殺法ばかりでなく椅子や机を使っては
カブキ・キッドを攻め込んで行く藤原・・・そんなんも出来るんですね?
これで、もう少しだけ【アクの強さ】があれば鬼に金棒なんやけどね・・・



最後はダイビング・セントーン on the 椅子!で
粘る藤原を振り切ったカブキ・キッドであった!
この試合が本日のベストマッチであろう事は・・・
誰にも異論のないとこやろね!お疲れ様でした
ストリートファイト・マッチ=45/1 カブキ・キッド(10:56 体固め)藤原卓也
  

そして古き良き時代・W☆INGの匂いが感じられる月光闇討ちデスマッチ
「月光闇討ちに名勝負無しやからね・・・」 これはマサ吉の試合前の独り言
J2Kヘビー級のベルトを巻いて威風堂々と登場して来た山本淳福やけど
アンタ、ベルト奪取から半年間は経つのに防衛戦が一回も無しかいや・・・
初代王者・吹本と比べて執着心が少ないのか?単に組まれないだけか?
俺には判らないけど・・・ちょっと影が薄いよ?アンタ、背中が煤けてるぜ。
キャバクラお姉ちゃんに見せびらかすだけのベルトって訳でもあるまいし
夜の防衛戦を重ねても公式記録には残らへんし・・・自慢にもならへんよ。
いや、俺には羨ましく思えるなぁ・・・俺もベルトを巻いて飲み歩こうかな?
「俺にとってベッドの上は闘うリングだ!いつ何時誰の挑戦でも受ける!」
広く門戸を開いたとしても挑戦者が現れるかどうかが疑問なんやけどね。

  

NEWキャラのマスクドDZWは暗闇の中、淳福を一方的に甚振って行く。
リング中央で観客の目を気にする事もなくジュース・・・いや、流血攻撃。
最後はこれまた、この手の試合の定番でもある鎖による絞首刑でゴング
まあ、あれですな・・・この辺りは非常に吉本新喜劇的と言ったらええのか
数十年間は使っているであろうギャグを待っている観客状態というか・・・
「来るぞ、来るぞ、来るぞ・・・来た〜っ!」てなもんなんでしょうな、きっと

  

憐れ大流血に見舞われ失神KOという醜態を晒したJ2K王者の淳福。
アンタ、ただでさえ影の薄いチャンピオンとして巷で噂されとんのに・・・
「チャンピオンらしくない試合をした。」とか言われて剥奪されてしまうよ
そんな背中の煤けているJ2Kヘビー王者・淳福の初防衛戦は以外にも
1月30日午後2時から何時もの羽曳野市野111−4番地J2K道場にて
華々しく開催される【FUCK!糞ッタレ王者の魂】で行なわれる事に・・・
(何もここまでキッチリ、カッチリと宣伝せんでもよかろうに・・・)
挑戦者は誰なのか?つーか影を濃くして煤けを吹き飛ばせるのかな?
ちなみに暗闇の中で行なうロープワークはメッチャ恐かったみたいです
月光闇討ちデスマッチ=60/1 マスクドDZW(6:23 失神KO)山本淳福
  

そして、いよいよ吹本の夢を乗せた有刺鉄線ボードがリング上へと運ばれ
これまた昔懐かしいカリビアン形式で有刺鉄線がロープに絡められて行く
「さて、どうするのか・・・吹本、えらい事になるよ。」興味深く見つめる泉州

  

まずは強奪したFUCK!のベルトを腰に巻いて吹本が雄叫びをあげ登場。
もう一度確認しておくけど、FUCK!サイドとしては吹本賢児を新王者として
認定してはおりませんので・・・チャンピオンらしくない試合内容やもんなぁ?
いや、俺が言うてんのとちゃいまっせ!朝刊プロレスに載ってたんでっせ!
ちなみに1月30日午後2時から何時もの羽曳野市野111−4番地J2K道場
にてセンセーショナルに開催される【FUCK! 糞ッタレ王者の魂】において
吹本賢児 vs 虎龍鬼による有刺鉄線&蛍光灯ボード凶器持込可ストリート
ファイト・デスマッチによる王座決定戦を行う事が遂先程決定されました・・・
そして禁断のシャッターが開けられ、有刺鉄線バットを持つ非道が現れる。
遂に己の目の前まで非道を手繰り寄せて、同じリングで対峙するという夢を
現実のものとした吹本・・・後はありのままの自分自信をぶつけていくだけや
気張れよ!まあ、コケる方に5万ペソを賭けた俺が言うのもなんやけど・・・

  

有刺鉄線ボードを巡る緊張感溢れる攻防を展開・・・これも定番やけどね。
そして非道に投げられた吹本は有刺鉄線ボード目掛けて突っ込んで行く。
しかも得意のバンブを見せては一回転して突っ込むという大奮発ぶりで?
試合後、尋ねたら相当に痛かったらしいけどね・・・ここは見せ場やもんなぁ
そして吹本を引き摺り起した非道は有刺鉄線に額を押し付けて切り刻む。
この攻撃で吹本の額はパックリ開いて大流血・・・という事にしておこうね?

  

明らかに格上である非道が一方的に流血した吹本を痛めつけて行く展開。
攻められる吹本は気迫のこもった雄叫びをあげながらセール・オンリーと・・・
対等とはいかないまでも、若手のチャレンジ・マッチ的な性質の展開だけは
して欲しくない・・・というのが俺個人が吹本に託した唯一の希望であったが
今の吹本と非道のポジションを考えると、どうしてもそうならざるをえない?
まだ非道を流血まで追い込めないという部分が哀しいかな現実でもある!

  

そして非道の攻撃を耐えに耐えた後は吹本が攻め込むシーンが訪れる。
ラリアートからシャイニング・ウイザードとは似て非なる大技メサイア炸裂。
これは格上非道に対する遠慮が見られる事もなく綺麗に決まったといえる
裏を返せば非道の巧さが垣間見れたとの解釈も出来る訳なんやけどね?
そして圧巻だったのは、コーナー最上段から某英雄ばりにズリ落ちながらも
非道に決めたミサイルキックである!確かに見栄えは悪かったであろう・・・
失笑が漏れる格好悪さであったかもしれない・・・しかし、この一発を出した
吹本にとっては掛け替えの無い程の財産となったように俺は解釈をしたい
上辺だけで【生き様】の全く感じられない大技をどんなに綺麗に決めたとて
見る者の心を揺さぶる事は結して出来ない・・・どんなに不細工であろうが
例え、どんなに格好が悪かろうが【生き様】の感じられる技にこそ見る者の
感性を刺激し、心に響かせる何かを感じさせる事が出来るんだと思うよ!

  

続いてはコーナーに座り込み待機する(?)非道を横目にしてブックに従い
椅子上に有刺鉄線ボードを仕込んで行く吹本だが・・・これは切り返される
「図に乗るな・・・」まさに文字通りやね・・・吹本賢児の苦悩はまだまだ続く
そしてフィニッシュは唐突に訪れた、非道ちゃんボンバー一発でまさかの
3カウントを奪われた吹本!呆気ない幕切れにこえにもなくざわめく観客

  

この裁定には勝った非道も納得がいかないのであろう?鬼のような形相で
レフリーに向かって猛抗議や、蹴りを入れた後には有刺鉄線に投げ付けた
勝ったはずの非道本人がクレームをつけて暴れ捲るという異常事態ぶりに
この3カウントが尋常ではなかったという事の証となるのかもしれないね・・・
誰が悪いとかいう事ではなく・・・興行内の不手際等の全ては主催者である
吹本賢児自身に責任が圧し掛かって来るのは当然の事となるのであろう。
まあ、今日のイッパイ、イッパイ状態である吹本に100%完璧を求めるのは
酷と言うのか・・・絶対に無理な事やろね。まあ、この話についてはこの辺で

  

思い通りの仕事が出来ずに納得がいかない非道は険しい表情を見せながら
何時までもリング上の吹本を見つめていた・・・これは多分、非道自身の持つ
プロフェッショナルな妥協を許さぬ精神が前面に出た為の表情なのであろう
「手応え?手応えなんか全然あるかい!悔しけりゃ、もう一回呼んでみろ!
お前も大阪のレスラーなら、もっとガッツ見せてみいや!叩き潰してやる!」

厳しい言葉の中に感じる同じ大阪出身の吹本というレスラーに対するエール
それと近い将来、二度目の招聘を希望するという・・・・何気ない営業トークが
含まれている所は流石だと感じさせる非道の試合後インタビューであった・・・

  

試合を終えて、しばし放尿・・・いや、放心状態となったいた吹本であったが
ヨロヨロと起き上がりながらマイクを手にして〆の自己主張タイムへと突入。
「今日は負けてしまって、すみませんでした・・・」おいおい、場の空気読めよ
観客に謝ってんじゃねえや!それだけは、してくれるなって言ってたのに・・・
いや、イッパイ、イッパイ状態である今日の吹本にそれを望むのは酷かもね
この胸一杯の台詞が今を駆け抜ける吹本賢児が見せた【等身大の生き様】
という事になるのかもしれないね? ちょっとズッコケてはしまったけども・・・
続いて吹本は「俺は、俺は・・・泉州力や雷神明に絶対追いついてみせる!」
半場無意識だったらしいが、これこそ吹本賢児の胸の・・・深い、深い奥底で
澱みながら沸々と今まさに燃え盛らんとする本音の部分だと言えるのか・・・
【焦燥】【羨望】【嫉妬】・・・これらの邪な感情こそがレスラー・・・いや、人間を
成長させる糧となるのであろう!その気持ちさえ忘れなければ、お前の夢は
必ず叶う・・・吹本賢児・夢を掴む為の挑戦は、まだ始まったばかりである!
バーブドワイヤー・バリケード・バンクハウス・デスマッチ=時間無制限/1
BADBOY非道(9:03 体固め)吹本賢児


  

控え室に戻ってからも、うわ言のように同じ言葉を繰り返して呟いた吹本。
「泉州力と雷神明に絶対追いついてやる!」と・・・普段は全然気にかける
ような素振りを見せないのに・・・・余程、腹の底に溜まってたんやろなぁ?
たまには吐き出さんと・・・夢精と一緒で寝てる間に噴出して来てしまうよ。

 

「う〜ん・・・いい所までは行ったんだけどなぁ・・・惜しかったね。」
冷静に興行を振り返って吹本に苦言を贈る泉州力なのであった。
DZW第3回興行も無事終り、重圧から解放された安堵感からか?
「顔洗っていいっすか?」最高の笑顔を見せた吹本賢児であった。

< あ と が き >
最初に非道を招聘してDZW興行を開催するという計画を聞いた時には
正直、嬉しかったよ・・・吹本も遂に自覚を持って立ち上がったんやと・・・
しかし、メインで行なわれる予定であるという非道とのデスマッチ対決は
「多分、今の吹本じゃあ観客を100%満足させるのは難しいやろなぁ?」
と・・・そんな思いが俺の心の大部分を占めていたのもまた事実である。
結果として、そんな俺の心配が哀しくも的中してしまう事になるんやけど
まあ、これも経験!次回開催時に同じ失敗をしなければええ事やしね!
箱(会場)の大小や観客数の多い少ないは気にするような事じゃないよ。
右も左も判らぬ素人が手探り状態で興行を打ってる訳なんやからね・・・
最初から何もかもを完璧にこなせるという方が可笑しい事やと思うしね。
そんな小さな事よりも俺にとってはイッパイ、イッパイ状態となりながらも
慣れない興行を仕切り、非道とのメインを務めた吹本を誉めてやりたい。
J2Kという名の泉州力が持つ傘の下から飛び出してアクションを起した
その良い意味での【我】を忘れずに突っ走り弾けてくれる事を俺は望む。
上層部が敷いたレールの上をただ走るだけなら、確かに楽なんやろけど
そんな輩はプロレスラーとして面白味も何もない井の中の蛙やと思うよ。
そんな井の中の蛙がいくら吠えても【そそる】モノを感じる事もないやろし
俺からすれば行動の伴わない発言ほど見苦しいモノはないと思うから・・・
家路に向う車中で何気に【DANGER ZONE】を鼻歌で口ずさんでいたよ。
それは【血に染まれし者・吹本賢児】が奏でたバラードだったのかもなぁ
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