大木金太郎・御見舞いツアー
2002年1月4〜6日・韓国ソウル特別市
韓国の猛虎キム・イル vs 和歌山のキム・タク
"ターザン山本と行く韓国ツアー・大木金太郎お見舞いの旅"こんな告知やったっけ?
近ツの永崎企画のこのツアー・・・10万円近い料金、いつもながらメッチャ高いやん!
ソウルの事やったら任せなさい!こんなボッタクリ料金出さんでも勝手に行ったらぁ!
馴染みのアガシに現地の手配を任せたら、意外と簡単にアポが取れたみたいやで。
WWF米国ツアー同様、純なプロレスファンの生き血を吸って生きる・・・近ツ・・・
レッスルマニアツアーなんか、みんな一斉に無視して不参加表明したってみいや
近ツの方が「キャン」言うて、一遍にツアー料金をディスカウントしてきよるで・・・
まあええわ・・・永崎しゃん、アホのタワゴトやと思って聞き流しといてな?

1月4日午後2時30分発のJALでソウルへ飛び立つ・・・フライト時間は2時間弱。
いままでの金甫(キンポ)空港ではなく仁川(インチェン)新空港に到着するみたいや・・・
関空の出国手続き所も御覧の通りの閑古鳥・・・何のトラブルも無く、無事に出国。
巷では白鳥翼、国外強制追放との噂も・・・果たして帰りに入国させて貰えるのか?
空港内の免税店も、やっぱり寒い入りや・・・煙草位しか買うもんも無いしなぁ・・・

ダイナース・ラウンジで休憩、ドリンクの無料サービスを受ける。
よく俺みたいな奴に、カードなんかを発行したもんやと思うで・・・
景気低迷もここまで深刻に・・・ダイナースもチャレンジャーやな?
ドアを開けると受付のお姉ちゃんが、胡散臭そうに俺を見回す・・・
偽造カードと思ってんのか?どいつもこいつも馬鹿にしやがって!

午後4時過ぎに仁川新空港到着、ここでも入国審査場はガラガラ・・・
空港出迎えの現地添乗員は張(チョウ)さん・・・年の頃なら二十歳過ぎか?
「これから何処か行きたい所はありますか?私が案内してあげますから。」
これは結して親切心で言うてるんじゃないよ、バックマージンの貰える店に
連れて行って JAPAN MONEY を沢山、沢山、使って貰おうという腹ヅモリや・・・
「韓国の知人が待ってるからホテルへ直行して欲しいんや!頼むで・・・」
日本人の感覚やったら「判りました。」言うて、スッと直行してくれると思うやろ?
けど、ここは韓国・・・可愛い顔した張さんは、チッと舌打ちしながらこう言った。
「それだったらツアーじゃなく、個人旅行で来たらいいんじゃないですか!」
おおっ、客に対してでもズバズバと思った事を平気で言うその横柄な態度・・・
ようやく韓国へ来たという実感が湧いて来たぞ?金太郎ちゃん、待っててやぁ!
ロッテ・ホテルに着いた頃には、辺りはすっかり暗くなってしまっていた・・・

チェックインを済ませて、ロビーで待っていてくれた幸子(ヘンジャ)と再会を歓ぶ。
「支店長、お久し振りです!」支店長・・・何故か?韓国でそう呼ばれている俺。
まずは俺のお気に入りスポットでもあるイテウォンへと幸子の車を走らせた。
ここイテウォンは住民総詐欺師の街と言うか?悪徳商人の虎の穴と言うか?
皮製品やパチモン類の店が並ぶ、思いっきり胡散臭い人間が集まる宝庫や!
軽く通りを一周して、露店のオバハンからPRADAの帽子とマフラーを購入した。
2点セットで値切って1万ウォン(千円)・・・別に欲しい訳でもなかったんやけどね。

初日の夕食はサンダンバラ。(注:サンマイ肉とも呼ぶ・漢字不明)
豚のバラ肉を唐辛子と炒めた白ネギや、ニンニク、キムチなどを
韓国味噌と一緒にチシャに包み、ゴマ油と塩をつけて食べる・・・
量もドカッと多目で、一人前がたったの5千ウォン(5百円)
勿論、キムチやナムルなどは、おかわり自由の食べ放題や。
細い路地を入って行った地元の人しか行かない様な店に連れて行って貰ったんやけど
店員のオバハンが俺を見て含み笑いをしている・・・俺のドコがオカシイんですかぁ?
俺と目が合ったオバハンは、とうとう堪え切れずに一人大爆笑!勿論、韓国語で・・・
「支店長みたいに長髪で髭をはやしてるのは韓国人には居ないからですよ。」
フォローしてくれてんのか?お前にも小馬鹿にされてんのか?幸子、どうもアリガトさん!
一応こんな俺でも、日本に戻れば和歌山の[キム・タク]って呼ばれてんねんからなぁ?
部屋に戻ってマッサージを・・・思わずヨダレを垂らして気を失ってしまった俺・・・爆睡・・・
こうして韓国でも人気者(?)の俺、久々のソウルの夜は何事も無く更けて行くのであった・・・

二日目、朝10時過ぎに幸子から部屋に電話が入り、まずは南大門探索に出向く。
ここもまた、イテウォンに負けず劣らずの詐欺師が店を並べる胡散臭いスポットや。
今でこそ日本でも外人が露店を出してるけど、ここでもパチモンが堂々と売られている。
行商のオバハンが勝手にキーホルダーを押し付け「千円、千円!」と手を差し出す。
どう断ってもキーホルダーを受け取ってくれないので、地ベタにほったらかして威嚇。
「いらん言うとんやないけ!しつこいのぉ、オバハン!キムチの具にしてもたろか!」
すると今までニコニコしていたオバハンは鬼の様な形相に変身し「チッ!」と舌打ち。
ああ・・・胡散臭い・・・ここソウルでは銭の使わん日本人は敵なんや?

皮ジャンは4万円から始まって・・・1万8千円になった。
皮のズボンは2万7千円のモノが・・・1万2千円に・・・
最初の値段は定価ちゃうよ、詐欺師達の希望小売価格。

GREEN CLUB のセーターは2枚で9千円にディスカウント。
本物やったら、日本でも軽く3〜4万円はするもんなぁ・・・
本物と生地を比べたら、やっぱかなり安っぽいけどね。
MIEKO UESAKO のスウェット上下、日本の高級ブランドまで・・・
これも4千円まで値切って購入・・・本物にこんなモンあんのか?
「支店長、値切ってばかりだから、私もう南大門に来れないですよぉ!」
嘆くな幸子・・・これは日韓両国の大切なコミニケーションなんやで・・・
ここ南大門でも、俺等一行は鼻ツマミの嫌われ者となったんか?

昼食は若者の街・明洞(ミョンドン)でうどんと餃子。
ソウルでも有名な行列の出来る店 [明洞餃子]
うどん・餃子とも各5百円で、ボリュームは満点!
うどんはワンタンと、すりおろしたニンニクが入る。
餃子は小型肉まんてなトコか?どちらも美味!
勿論、キムチとご飯は御代り自由の食べ放題。
けど、ここのキムチは美味しいけど辛いねぇ・・・

なにがなんでも免税店に行きたがったのは・・・地元、韓国人の幸子?
免税店は外国人相手にしか免税価格で商品を販売をしないらしい・・・
韓国人は百貨店などで、課税された価格でしかブランド品を買えない。
金太郎ちゃんの見舞いに行かんならんのやから、チャッチャと選びや!
決まったか?銭は自分で払えよ・・・そんなモンまで、オラァ知らんぞ!

午後2時過ぎ・・・やっと今回のお目当てである金太郎ちゃんの入院する病院へ。
アポは事前に幸子が取ってくれてあるので、病院で門前払いされる心配も無い。
この企画を思いつき、韓国の幸子にキム・イルの入院先調査を依頼した時
「プロレスが好きなんですか?支店長って変わってますねぇ?」
何気に変人扱いされてしまった俺・・・韓国でもプロレス好きな奴はイタイんか?
以前には人気があった韓国マット界も、今ではかなり落ち込んでいるらしい・・・
誰か著名人が「あれはガチではなくヤオだ!」と糾弾して歯車が狂って行った。
幸子からそんな説明を聞きながら、車で1時間近く走ったやろか・・・
ソウル郊外のハゲ洞たら言うとこにある乙支病院に無事到着。

7階の端部屋で金太郎ちゃんが療養しているらしい。
部屋には漢字で[面会謝絶]と貼り付けられていた・・・
いよいよ韓国の猛虎キム・イルこと大木金太郎と対面や!

握手と笑顔で押しかけ客の俺等を迎えてくれた金太郎ちゃん。
糖尿病がかなり悪いらしく、左足首は真っ赤に腫れあがっていた。
6年前に結婚した奥さんが看病する・・・日本語は全然駄目らしい。
ヤクルトと日本のおかきを出してくれ、幸子と韓国語で喋っている。

「私も一緒に撮って貰えますか?」
記念撮影をする俺等の横で自分のカメラを出した幸子・・・
結局お前も撮って欲しいんかいや、変わった奴やのぉ?
お前も韓国では重症患者とか、イタイ奴とか言われてないか?
現地添乗員の張さんといい、幸子といい、プロレスに興味のない
お姉ちゃん達でも、キム・イルの名前位は知っているみたいや・・・
ニコニコと笑って、質問にポツリポツリと答えてくれた韓国の猛虎キム・イル。
日本マットでの大活躍ブリをネタフリすると満面の笑顔に・・・アッ、ヨイショ!
猪木が大晦日に試合をしたとか、鬼のGK、ヒトさんの話位しか通じんか?
サバイバル飛田やYMBネタなんかは・・・勿論、理解して貰えんやろなぁ。
話が噛み合い難い点も多々あった様な気がするけど・・・こんなもんでしょ?
小1時間程の対面、御見舞いやったけども、えらい喜んでくれてたみたいや。
俺にしては珍しく、粗相も無く接する事が出来たかな?と思うんですけど・・・
ちゃんと力道山の話をする時には、力道山先生って言っといたしなぁ・・・
年寄りを大事にする風習のある韓国やから、余計に気を使ってしもたわ。

これが金太郎ちゃんの御土産に持って行った羽子板の飾り物。
「これは大阪にある水間観音という神社で金太郎さんの病気が
治る様に1週間ぶっとおしで祈願して貰った羽子板なんですよ。」
感激した金太郎ちゃんは、韓国語で奥さんに俺の言葉を伝える・・・
深々と御辞宜をして俺に感謝の表情を見せる金太郎ちゃんの奥さん。
「あ・・・いや・・・そんな・・・大袈裟なモンでもないんですけど・・・」
その羽子板を眺めて歓び語り合う二人の様に恐縮しまくりの俺・・・
とても前日に値切り倒して購入したモノだとは言い出せなかった・・・
またその御見舞い品の羽子板を、わざわざ箱から取り出して来て
唖然とする奥さんを尻目に、金太郎ちゃんにポーズを指示して記念撮影。
「よくあんな事を図々しくも頼みましたね!私、恥ずかしかったですよ。
それに1週間祈願したって・・・よくあんな嘘が平然と言えますねぇ・・・
韓国人が詐欺師だってよく言ってるけど、支店長の方が嘘つきですよ!」
嘆くな幸子、Mr.ライアー・国会議員の大仁田先生も言ってるやろ・・・
「お前は一生のうちに一回でも嘘をついた事はないと言うのかぁ!」
嘘も方便、俺の嘘によって金太郎ちゃん夫妻が気分良くなれるんやから?

病室には過去の栄光が散りばめられていた・・・
もう試合すんのは無理やろうけど、はよ体治して
ゲストとして日本に呼んで貰いな・・・金太郎ちゃん。
今は興行中止状態となっている大韓プロレスの復興と
またの再会を固く誓って握手をし、病室を後にした・・・
「支店長、御土産なんかよりも御見舞い金の方が歓ばれましたよ。」
まったく、そやからお前等韓国人は・・・銭・銭・銭ってうるさいのぉ!
一応、目上の著名人の御見舞いなんやから現金なんて失礼やろ!
お前等は日本人と見たら、銭を巻き上げる事しか考えてないんか?
でも、やっぱり・・・プライドよりは、目の前の現金優先なんやろか?
「うん、お前等の言うてる事も、理屈としては筋が通ってるよなぁ・・・」
そのリアリティに、妙に納得させられてしまった俺だった・・・

ソウル中心部に戻っての夕食は御馴染み石焼ビビンバと豚の野菜巻き(名称不明)
この店はガイド雑誌などでも紹介されているのか?価格もちょっと高めの設定や・・・
隣の席ではお姉ちゃん4人連れが日本語でペチャクチャ喋りながら食事をしている。
まあまあ美味しいんやけど、値段が高いからか?こんなもんかな・・・ちゅう感じか?
結局、今回のソウル旅行は豚尽くしで、牛カルビを食べる事は一回も無かったなぁ。
ここ韓国でも狂牛病問題が騒がれてるからって訳でも無いんやけどね・・・
二日間世話になった幸子とも今日でお別れや、ホテルに送って貰って別れを惜しむ。
また大韓プロレスの興行でも再開したら、また小ネタ拾いにやって来るさかいにな。
それまでに俺好みのええアガシでも探しといてくれよ!銭・銭・銭って言わん奴を?
お前も日本人好みの奥ゆかしさ・・・ちゅうモンをちょっと位は身に付けとけよな・・・
幸子と別れてホテルで休憩した後に、一人でタクシーに飛び乗ってカジノへ向かう。
2年前、ボディスラム・サーキットで米国に行った時の残りのTCを握り締めてGO!
カジノ到着30分後・・・「ソウルの夜は冷たいなぁ・・・」 タクシーでホテルに帰る俺。
なんやねん、あのディーラーは・・・チクショウ、どいつもこいつも馬鹿にしやがって!
こうして韓国経済復興の為に、JAPAN MONEY が使われて行くのであった・・・

帰国の朝・・・午後1時半の集合時間まで隣接のロッテ百貨店をうろつく。
最後の最後まで・・・なんで女って、こんなに免税品が好きなんやろね?
日本国内でプランドを買うても、たいそに値段も違わんやろに・・・
ここロッテ百貨店でも、周囲の好奇の眼差しをビンビン感じながら歩く。
こちらを振り返り首を傾げる買物客・・・堪えきれずに笑い出す店員・・・
一体、俺の風貌の何処が韓国人の感性を刺激するというんやろか?
俯いて笑いを堪える店員の若いお姉ちゃんの前で思わず「コマネチ!」
すると館内に響き渡る程の大声で大爆笑!こんなネタでもウケルんや?
続いて「my name is Wakayama Kim・Taku from Japan. 眉毛ボ〜ン!」
おいおいお姉ちゃん、ちょっと笑い過ぎやでぇ・・・いつまで笑てんねん!
笑い過ぎてはずれたアゴにチンチンでも突っ込んでもたろか、コラァ!

ここでも俺の居場所は喫煙所かぁ・・・
まるで新日本の会場に居るみたいな気分や?
確かにここが一番落ち着くわ・・・プッハァ〜・・・

1時半に現地添乗員の張さんがワゴン車で俺等を迎えにやって来た。
仁川空港へ向かう途中で、お約束の観光会社提携の土産物屋へ途中下車。
三原食品・・・キムチや韓国海苔、カルビから置物まで揃っているけど、高い!
「毎回、毎回、同じトコばっかり寄りやがって・・・ホンマ、成長せん会社やのぉ。
大体こんな[高い・マズイ・芸が無い]と三拍子揃たトコで何を買えっちゅうんや!」
添乗員の張さんに、韓国の観光会社の芸の無さを熱弁しようとする俺だったが・・・
「判りました、判りましたから・・・もう勘弁して下さい!もううんざりです・・・」
うんざりですって・・・ようそんな日本語知ってんなぁ・・・あんた勉強家なんやね?
妙な感心してるよりも、俺のこの振り上げた拳を何処へ降ろせっちゅうねんや・・・
これからっちゅう時に人の話の腰を折りやがってからに・・・ん〜ピュアハート!
仁川空港到着後も不機嫌な顔で搭乗手続きをする張さん・・・ちゃんと仕事せえよ。
「また張さん指名で韓国へ遊びに来るからな、頑張りや、ほなサイナラ!」
引きつった笑顔で手を振り返す張さん・・・そんなに歓ばんでもいいってことよ?
そんなこんなで夕方5時半のJALで帰国・・・心配していた入国審査も無事通過。
まだ日本政府から見放されてはなかったんや、この国は俺を必要としてんのか?
空港に着くなり携帯のベルが鳴り響き、山積みの仕事の処理に追われまくる俺。
「判りました、判りましたから・・・もう勘弁して下さい!もううんざりです・・・」
んっ、どっかで聞いた様な台詞や・・・張さん、アンタの苦労が今、判ったわ・・・
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